2000-48 11月26日
・崩れ落ちたエリコの城壁
神に信頼して従う者は勝利を得る。ヨシュア記2章、6章
共に行って、あなたがたのために、あなたがたの敵と戦い、勝利を得させてくださるのは、あなたがたの神、主である。申命記20:4
1.遊女ラハブ。2章
ヨシュアはカナンの地への進出に備え、糧食の準備を命じると同時に(1:12)、エリコの町を偵察させるために二人の斥候を派遣した。彼らは「彼らは行って、ラハブという名の遊女の家にはいり、そこに泊まった。」(1)。そのような場所が情報の収集に便利だったからである。斥候の潜入はエリコの王に知らされ、王の使いたちがラハブの家に調査に来たが、ラハブは二人の斥候をかくまい、「彼らは確かに来たが、暗くなって城門が閉じられる前に出ていった」と言って欺いた。彼女はイスラエルの神に対する信仰を告白し(11)、斥候を「穏やかに受け入れ」(ヘブル12:31)、「別の道から送り出したため、その行いによって義と認められた」(ヤコブ2:25)。彼女の行為は、彼女の信仰の顕れにほかならない。このラハブの物語は、「罪深い女(遊女)」に愛のまなざしを注がれたイエスの福音物語(ルカ7:36-50)を彷彿させるものがある。
2.崩れ落ちたエリコの城壁。6:1-12
二人の斥候は、「主は、あの地をことごとく私たちの手に渡されました。そればかりか、あの地の住人はみな、私たちのことで震えおののいています」と報告した(2:24)。震えおののくエリコの住人は、「イスラエル人の前に、城門を堅く閉ざして、たれひとり出入りする者がなかった」。主はヨシュアに奇妙な命令を下される。「あなたがたは戦士はすべて、町のまわりを回れ。町の周囲を一度回り、六日、そのようにせよ。七人の祭司たちが、七つの雄羊の角笛を…吹き鳴らさなければならない」(6:3-4)。ヨシュアは言われたとおりにした。七日目に町を七度回り、七度目に祭司たちが角笛を吹いた時、民がいっせいにときの声を上げると、たちまち城壁が崩れ落ちた(20)。戦わずしてイスラエル軍は勝利を収めた。先頭を行く「主の箱」が象徴する主ご自身が、ご自身への信頼の行為のゆえに、エリコの町をイスラエルの手に渡されたのである。「信仰によって、人々が七日の間エリコの城の周囲を回ると、その城壁はくずれ落ちました」(ヘブル11:30)。
3.エリコの聖絶とラハブの開放。6:22-27
ラハブとその一族を除いて、エリコの「町と町の中のすべてのものを、主のために聖絶しなさい」と命じられた(17)。「聖絶」とは、一般的な用途に当てることを禁じ、神のために聖別すること、あるいは、そのささげられたものを意味する。このため金銀などの貴金属、青銅や鉄の器は聖所の宝物倉に収められたが、町とその中のすべての人や物が主に帰するものとして火で焼かれた(24)。「聖絶」の目的は、カナンの先住民の腐敗した宗教的慣習にイスラエル人が染まることを断固として防ぐことにあった(申命記20:18)。ラハブは斥候をかくまったことで、この聖絶から免れたのである(23)。そのラハブの子孫として世に来られたキリスト(マタイ1:5)によって、聖絶思想は完全に克服されている。キリストが十字架の死をもって敵意を葬り去られたからである(エペソ2:16)。