■ざいかのためのいけにえ 罪過のためのいけにえ
〈ヘ〉アーシャーム,アシュマー.
聖書には罪の行為によって隣人または神に損失を与えた場合の弁償方法が規定されている.
一つの悪行は神への罪と対人的な罪過という2つの要素を含むことが多い.
そこで,罪のための祭儀のほかに,実際的な賠償を強調する「罪過のためのいけにえ」が制定された.
この祭儀では,雄の羊の奉献と,与えた損害に対して5分の1を付加して償うことが命じられる(レビ5:15‐6:7,7:1‐7.参照民5:6‐10).
奉献物の一部は祭司に与えられた(レビ7:2‐7,民18:9,Ⅱ列12:16,エゼ44:29).
らい病人のきよめ(レビ14:10‐31),好ましくない性関係の解消(レビ19:20‐22,エズ10:19),ナジル人の再献身(民6:12)などの折には,神に対する罪過のいけにえがささげられた(参照Ⅰサム6:3‐4,8,17).
イザヤ書には,主のしもべは民の罪過のためのいけにえとして自分のいのちをささげると記されている(イザ53:10).
エゼキエルもこの祭儀に言及している(エゼ40:39,42:13,46:20).
(本辞典「いけにえとささげもの」の項の4.(1)b.を参照).