しゅのきょうだい 主の兄弟

■しゅのきょうだい 主の兄弟 

イエスの肉親である兄弟たちを指す.

イエスの兄弟についてはマコ6:3に「ヤコブ,ヨセ,ユダ,シモン……その妹たちも……」と言われている(参照マタ13:55‐56).

イエスはマリヤの子(マコ6:3,使1:14)であった(マタ1:16,ルカ2:4‐5).

したがってマリヤの子供には,イエスを長子として,ヤコブ,ヨセ(ヨセフ),ユダ,シモンと,このほかに少なくとも2人以上の姉妹があったことになる.

弟のヤコブについては使12:17,15:13,21:18,ガラ1:19に,またⅠコリ9:5にはイエスの複数の兄弟たちのことが言及されている.

ガリラヤ伝道の当時は,イエスの兄弟たちはイエスを信じないばかりか,その働きの足手まといとなっていた(マコ3:21).

彼らがイエスを信じるようになったのはイエスの十字架の死と復活の後である.

兄弟たちに先んじてイエスの復活にあい,イエスを受け入れる者となったヤコブはその証人として名があげられている(Ⅰコリ15:7).

この恵みは母や他の兄弟たちにも及んでいったと思われる.

こうして,兄弟はすべてイエスの復活後イエスの群に加えられるようになった.

彼らは母マリヤと共に最後の晩餐の行われた2階座敷に集まり,他の弟子たちと共に祈っていた(使1:14).

その後兄弟ヤコブは,エルサレム教会の有力な指導者になったことが記されている(使12:17,15:13,ガラ1:19,2:9).

「ヤコブの手紙」は,このヤコブの著作とされている.

「主の兄弟」とはどういう意味かということについては長年論じられてきた.

ある者は,ヨセフはマリヤよりかなり年長であったと推測して,ヨセフの以前の結婚による子供を指す(オリゲネス,アレキサンドリヤのクレメンス)と言い,またある者は母方のいとこを指す(ヒエロニムス,アウグスティヌス)と言うが,その根拠はない.